ヤーセル・アラファトが亡くなって、葬式がカイロで行われるということで
昨日からテレビのニュースで流されています。
この為、今、カイロはどうなの?という質問を各所から受けております。
一応、こんな風に本日のところはご説明をしておりますので
念のためお知らせします。

まず、カイロ本社からの報告によりますと、カイロ市内の各観光地、特に
タハリール広場に面した博物館周辺は普段よりも警察が多く出ているそうです。
博物館、ピラミッドなど各観光地の開館は平常どおりです。

葬儀の段取りはセキュリティの都合上エジプトの新聞やテレビでも
詳しい内容などは事前に知らせておりません。
事前にアメリカ、イギリスなどのテレビ放送で知らされているのは以下の通りです。
アラファトの遺体は 11日夜にはフランスからカイロに送られ、夜11時にはカイロ空
港に到着している。着後、飛行場にて簡単な式典が行なわれ、その後遺体は
空港から車で10分ほどのモスクに収容、翌日12日午前中にヘリオポリス(空港そば)の
軍関連の敷地内で式典、及びモスクでの礼拝が行なわれます。
その間約2〜3時間、その後 飛行機あるいはヘリコプターにてヨルダン川西岸のラマラにある墓地に送られます。
イスラム教徒の葬儀は死後に一刻も早く礼拝を済ませ、できるだけ早く埋葬しますので
カイロはこの一連の儀式の通過点となっています。
葬儀はエジプトのムバラク大統領の提案を受け入れたものですが
これは 他の都市よりも エジプトのカイロであれば埋葬地ラマラよりも、
また他のアラブ諸国よりもはるかにセキュリティ面での信頼感があり、
大きな混乱も起こらないであろうと予想されたと思われます。
ただ、11,12日にかけてアラブ各国の首脳がカイロに集まりますので、
5
以上のデラックスホテル滞在者が突然宿泊をキャンセルになったり、
他のホテルに移動させられたりという強制措置が取られる可能性は大いにあります。
また、 12日はイスラムの休日で特に午後の礼拝に多数の人々が集まる為
礼拝後の説教の主題がパレスチナとアラファトとなるのは必至でしょう。
エジプトでは特にデモが予定されてはおりませんが、エジプト国内に住む
パレスチナ人とその支持者が12日に突発的なデモを行なう可能性もありますが
長期的な組織的なものではないだろうとされています。
その後、14日には断食が終わり、
14,15,16
日まで断食明けの祭りとなり官公庁、学校などは休日となります。
その後は通常通りの日々となります